
「天然記念物」とは、広義には日本の自然を理解するうえで欠くことのできない自然および自然現象をいい、狭義には昭和25年5月30日の法律第214号「文化財保護法」の第69条によって指定される記念物のうち、
学術上貴重で、日本の自然を記念する動物、植物、地質鉱物または地域のこと。日本特有の動物で著名なものおよびその生息地、保存を必要とするものおよびその生息地、名木、巨木、栽培植物の原木、代表的な原始林、代表的高山植物帯、
代表的な原野植物群落、著しい植物分布の限界地、珍奇または絶滅に瀕(ひん)した植物の自生地、岩石・鉱物および化石の産出状態、地層の整合および不整合、地層断層など地塊運動に関する現象、風化および浸食に関する現象、
氷雪霜の営力による現象など「天然記念物」という文化財に指定し、みんなで保全を図っていこうという制度です。また「特別天然記念物」は天然記念物のうち、世界的にまた国家的により価値が特に高いとして、
文化財保護法により指定されたもので、保護・保存がより徹底されています。「天然保護区域」は天然記念物を含んだ一定の範囲のことである。これらの中には、長い歴史を通じて文化的な活動により作り出された二次的な自然も含まれます。
2010年2月22日現在、国の天然記念物は980件指定されているが、このうち75件が特別天然記念物に指定されており、天然記念物はその状態などによっては指定を解除されることがあるほか、比較的頻繁に指定が行われるため、その総数には変動があるのです。
文化財保護法の前身は1919年(大正8年)4月10日に「大正8年法律第44号」として公布された「史蹟名勝天然紀念物保存法」である。
第一条 本法ヲ適用スヘキ史蹟名勝天然紀念物ハ内務大臣之ヲ指定ス
2 前項ノ指定以前ニ於テ必要アルトキハ地方長官ハ仮ニ之ヲ指定スルコトヲ得
第二条 史蹟名勝天然紀念物ノ調査ニ関シ必要アルトキハ指定ノ前後ヲ問ハス当該吏員ハ其ノ土地又ハ隣接地ニ立入リ土地ノ発掘障碍物ノ撤去其ノ他調査ニ必要ナル行為ヲ為スコトヲ得
第三条 史蹟名勝天然紀念物ニ関シ其ノ現状ヲ変更シ又ハ其ノ保存ニ影響ヲ及ホスヘキ行為ヲ為サムトスルトキハ地方長官ノ許可ヲ受クヘシ
第四条 内務大臣ハ史蹟名勝天然紀念物ノ保存ニ関シ地域ヲ定メテ一定ノ行為ヲ禁止若ハ制限シ又ハ必要ナル施設ヲ命スルコトヲ得
2 前項ノ命令若ハ処分又ハ第二条ノ規定ニ依ル行為ノ為損害ヲ被リタル私人ニ対シテハ命令ノ定ムル所ニ依リ政府之ヲ補償ス
第五条 内務大臣ハ地方公共団体ヲ指定シテ史蹟名勝天然紀念物ノ管理ヲ為サシムルコトヲ得
2 前項ノ管理ニ要スル費用ハ当該公共団体ノ負担トス
3 国庫ハ前項ノ費用ニ対シ其ノ一部ヲ補助スルコトヲ得
第六条 第三条ノ規定ニ違反シ又ハ第四条第一項ノ規定ニ依ル命令ニ違反シタル者ハ六月以下ノ禁錮若ハ拘留又ハ百円以下ノ罰金若ハ科料ニ処ス
附 則
1 本法施行ニ関シ必要ナル事項ハ命令ヲ以テ之ヲ定ム
2 本法施行ノ期日ハ命令ヲ以テ之ヲ定ム
3 古社寺保存法第十九条ハ本法施行ノ日ヨリ之ヲ廃止ス
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